企業型確定拠出年金(401K)について

   平成26年10月1日から、企業型確定拠出年金(401K)の掛金の上限が、月額51,000円から月額55,000円
に変わります。401Kとはどういう仕組みか、この機会に確認、検討してみましょう。

1.401Kの基本的な仕組み
  月給から掛金を直接引いて、その金額を預金として積立てたり、または投資信託で運用し、
その後原則60歳から積立てた金額や運用した金額を、受け取れる仕組み(自己年金制度)です。

2.メリットとは

・401Kは掛金を直接月給から引けるので、月給が50万円だった場合、掛金5.5万円を引いた44.5万円を基に
社会保険や所得税、住民税が計算されます。(401Kを導入していない場合は、50万円を基に計算されます。)
・役員や従業員の社会保険料が減るため、会社が支払う法定福利費の圧縮効果もあります。

   【具体例】 月給50万円の場合を例に、401Kと自分で積立てた場合を比較してみます。


   (1)実際自分で5.5万円積立てた場合
    月給50万円−7.5万円(社会保険)−4.3万円(所得税と住民税)=38.2万円(手取額)
    −5.5万円(自分で積立て)=32.7万円

   (2)401Kで積立てた場合
    月給50万円−5.5万円(掛金)−6.6万円(社会保険)−3.5万円(所得税と住民税)=34.4万円(手取額)

    401Kで積立てた方が34.4万円−32.7万円=1.7万円

    月々1.7万円、年20.4万円、60歳まで、20.4万×10年=204万円、節税効果、社会保険料減額効果があります。

    現状の法律の変更がなかったものとした場合の金額です。

3.デメリットとは

・加入する役員や従業員は60歳まで掛金を払い続けないといけません。
(ただし、掛金は5.5万円~3千円までの間で変更可能なので、掛金を少なくすることもできます。)
・401Kは、年金制度がない企業の場合、給与計算の事務負担が増えます。
・導入する企業は導入一時金やランニングコストが掛かります。
・支払う社会保険料(厚生年金)が減るため、原則65歳からもらえる年金(国から)の金額が少なくなります。

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