H15.6 消費税が変わります(その1)
 

 平成15年の税制改正により消費税法が一部改正され平成16年4月1日から適用されます。
今回はこの消費税の改正について見てみましょう。


1.消費税の仕組み


 まず最初に消費税の仕組みについておさらいすることにします。消費税は「預かった消費税(仮受消費税)」から
「支払った消費税(仮払消費税)」を差し引いた差額を納付することとなります。

 (例) 商品1,000円(消費税50円)を仕入れて2,000円(消費税100円)で販売した場合


          支払った消費税   50円          
                                 仮受消費税 − 仮払消費税 = 納付額
          ↓ ※差額 50円               100円   −   50円    =  50円

       預かった消費税    100円




 事業者が消費税の納税を免除される場合は現在は基準期間(※)の課税売上高が3,000万円以下のときですが
平成16年4月1日以後に開始される事業年度(個人は平成17年度、3月決算法人は平成17年3月決算分)からは
基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合は納税が免除されます。

※ 基準期間とは次の期間をいいます。
   ・ 個人事業者の場合・・・その年の前々年(平成17年度の基準期間は平成15年度分)
   ・ 3月決算法人の場合・・・その年の前々事業年度(平成17年3月決算分の基準期間は平成15年3月決算分


 基準期間における課税売上高が1,000万円を超えることとなった場合はどうすればいいのでしょうか?
   ・ 「消費税課税事業者届出書」速やかに納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。
   ・ 毎月預かった消費税(仮受消費税)と支払った消費税(仮払消費税)を把握し納税資金の準備をする必要があります。


3.簡易課税適用上限の改正


 簡易課税制度(支払った消費税を概算で算定できる制度で一般課税と選択できる)を適用することができる
基準期間の売上高が2億円から5,000万円以下に引き下げられます。

 この課税期間の基準期間における課税売上高が5,000万円以下の場合で簡易課税制度の適用を受けようとする場合
には、原則としてその適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに納税地の所轄税務署長に「消費税簡易課税
制度選択届出書」
を提出する必要がありますので、早めに有利不利を確認しておきましょう。








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