H14.8 交際費の損金算入限度額と業種別平均
 

 交際費とは、事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいいます。但し、費用の節約による企業資本の蓄積等の理由から、損金(経費)に計上できる金額に一定の限度を設けています。
 今回は、その限度額の計算方法と平成12年の支出額実態を見てみましょう。 



 法人が各事業年度において支出する交際費等の額のうち以下に掲げる金額を超える部分は、その事業年度の所得金額の計算上損金の額に参入できません。平成14年の税制改正で内容が変更になっていますので、変更内容と共に見てみましょう。

資本金 損金算入限度額
改正前 改正後 ※
1,000万円以下 支出交際費の額(400万円が限度)×80% 支出交際費の額×80%(400万円が限度)
1,000万円超5,000万円以下 支出交際費の額(300万円が限度)×80%
5,000万円超

 ※ 改正後の損金算入限度額はH14.4.1以後開始する事業年度から適用となります。



 国税庁より「平成12年分法人企業の実態」調査結果が発表され、営業収入1,000円当たりの交際費が2.81円となり、過去最低を記録しました。平成4年の4.16円をピークに8年連続低下しています。
 平成12年の支出額を業種別に見ると以下のようになります。

業種 1社当たりの平均支出額(千円) 営業収入千円当たりの支出額(円.銭) 対売上比率(%)
農林水産業 641 2.97 0.30
鉱業 2,531 3.27 0.33
建設業 1,855 6.42 0.64
繊維工業 1,083 3.24 0.32
化学工業 6,944 3.74 0.37
鉄鋼金属工業 1,936 2.74 0.27
機械工業 2,694 1.47 0.15
食料品製造業 3,459 4.14 0.41
出版印刷業 2,096 5.17 0.52
その他の製造業 1,278 2.18 0.22
卸売業 2,238 1.66 0.17
小売業 1,382 2.97 0.30
料理飲食旅館業 664 3.52 0.35
金融保険業 3,582 1.85 0.19
不動産業 626 4.65 0.47
運輸通信公益事業 2,837 2.49 0.25
サービス業 1,257 3.34 0.33
その他の法人 3,055 2.22 0.22







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